その他

2019年11月16日

「牡蠣と共に育つ酒2019」終章

先日引き揚げた牡蠣筏に吊るしたお酒について元のお酒と比較をしながら利いてみました。


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写真ではわかりにくいかもしれませんがお猪口に注いでみると筏に吊るしたお酒の方がやや色味が黄色みがかかっており、熟成が進んでいるように見えます。

さて、気になるお味の方は?
元のお酒が少しフレッシュで甘みが強く感じられるのに対し、筏に吊るした方は角がとれて甘みも少し落ち着きまろやかになっています。吊るした期間が約4ヶ月ということでどれほど熟成が進んでいるのかと不安もありましたが、かなりいい感じに熟成が進んでいました。

ただ一つとても大きな問題が。それは匂い。強烈な磯の香りが。
「海水が酒に入った訳でもなさそうなのになぜ?」と色々と検証してみた結果、スクリューキャップのスクリュー部分まで海水が侵入しており、パッキンで海水の侵入を防いでいることが判明。
お酒に海水が入ってはいないけどお酒を注ぐ時にこの瓶の縁にお酒があたり、においがうつっているということがわかりました。(試しにストローでお酒を吸ってみるとにおいはなかったです。)

一回開栓後に縁を拭いてからキャップを交換したら皆さんのもとにお届け出来るのではないかなどと色々と考えてみたりもしましたが、やはり嘉美心の「私達はお酒を造ることにおいてはメーカーですが生きる上では消費者です。だから家族の口に入れたくないものは作りません」という安全・安心への誓いに照らして今回の商品は出荷することは出来そうにありません。楽しみにしていてくださった方には本当に申し訳ないんですが今回は販売を中止させていただきます。

ただ、今回の結果から海中熟成の効果はとても高いことがわかりましたし、課題もしっかりと見えてきました。
来年もやることができるならキャップ部分を蝋などで封をしっかりとするなどの対策をして挑みたいと思います。
ここで今回は失敗に終わりましたがお詫びをかねて希望者様に富士壺がついた空瓶をプレゼントしたいと思います。

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それぞれ富士壺のつき方も異なり、味のあるものとなっていますのでもし欲しいという方は下記のメールアドレス、もしくはFacebookやtwitterのこの記事のページにコメントを頂ければと思います。数に限りがありますので応募者が多い場合は抽選になりますのであしからず。

E-mailでのご連絡はこちらから⇒ info@kamikokoro.co.jp


kamikokoroshuzo at 11:28|PermalinkComments(2)

2019年11月08日

牡蠣筏にお酒を引き揚げに行ってきました

夏に牡蠣筏にお酒を吊るしてから約4ヶ月。ついに先日引き揚げてきました!!

ちなみに牡蠣筏に吊るしに行ったときの記事はこちらから↓

内倉杜氏や、今回牡蠣筏にお酒を吊るさせてくれた三宅海産の三宅社長と「富士壺がついとればええなぁ」なんてひとしきり話をしたあとにいざ、牡蠣筏へ。
今回は社長の息子さんが船を出してくれました。

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海の男って感じでステキです

牡蠣筏に到着して内倉杜氏も満面の笑み!

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そしてさっそく引き揚げてみると

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「!?」

すごい。想像以上にすごい状態に絶句!!

ここで残念なことが一つ。今回3つのカゴを吊るしたのですが台風で一つ流されてしまったみたいです。自然が相手なのでいろんなことが起こるもんですね

カゴのネットを外して取り出してみると
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しっかりと富士壺も付いてなかなかカッコいい!!想像以上の付着っぷりでした。
中身のお酒がどうなっているのかも気になります。
そちらについてはお酒をみんなできいてみてからまた後日お届けしますね。お楽しみに〜!


kamikokoroshuzo at 12:43|Permalink

2019年10月29日

岡山県最古(?)の蔵人に聞く今の時期に食べてほしい酒の肴

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今日は岡山県最古(?)の蔵人であり、飯炊きの川﨑さんに今の季節に食べてほしい酒の肴を紹介するコーナーの第3回目です。
それでは早速いってみましょー!

ゲタのからあげ
ゲタとはフランス料理なんかでは「したびらめのムニエル」という料理などで出てくるお魚です。シタビラメというと高級そうに聞こえますが、ゲタは1枚150円程度で買える安くて美味しい魚ですよ。ちなみにゲタには「シャリゲタ(砂ゲタ)」と「赤ゲタ」があり、シャリゲタの方が身が固く川﨑さん的には好きとのことです。

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上の一枚が赤ゲタ、下の二枚がシャリゲタです。赤ゲタの方が少し赤っぽく、ウロコが大きいです。

「シャリゲタ」はウロコが小さいので皮を剥いで使い、「赤ゲタ」はウロコが大きく簡単に落とせるのでウロコをおとして皮ごと食べるとのことです。

今回はシャリゲタだったのでアマテの時と同様に白いお腹の方から皮一枚を残して頭を落として皮を剥き、内臓をとりました。

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こんな感じに。それから十字の切り口を入れて、から揚げ粉をまぶしてすこしじっくりと揚げれば完成。

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レモンをかけて食べるととても美味しく、エンガワや尻尾もボリボリと食べれて止まらなくなるやつです。
川﨑さんにも報告をすると「お好み焼きソースはかけたんか?」と聞かれ「え?」ってなりましたが、寄島のあたりではお好み焼きソースやウスターソースをかけて食べるとのことでやり直すことに

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お好み焼きソースをかけると一気にこってりとして別の食べ物に。これは好みが別れるかも。
「ゲタはセッキがうめぇ」と昔からいうそうでこれから寒くなってくるとどんどん美味しくなっていくみたいなのでぜひ試してみてくださいね。


サンマのタイタン(炊いたやつ)
サンマと言えば塩焼きにして大根おろしとっていう方が多いのではないかと思いますが川﨑さんはもっぱら炊いて食べるとのこと。理由を聞いたところ「(焼くより)めんどーがなぁけん(面倒くさくないから)」とのことです。焼くほうが簡単な気もしましたが、ほっとけばいいから楽だとのことです。

作り方は酒200ml、水150ml、醤油75ml、酢大さじ2、みりん大さじ1、砂糖大さじ3をひと煮立ちさせ、頭と内蔵をとり、適当に3つくらいに切ったサンマと薄切りにした生姜を入れて5〜10分程度煮れば出来上がり。骨まで食べたければ1時間程度煮たら骨まで食べれるようになるとのことです。

EFFECTS (1)
塩焼きとは変わって甘辛くこれまた日本酒によく合う。濃淳な旨味とジューシーな酸味もある寄島には最高です。
しかし、この料理真価を発揮したのはシメ。ご飯にほぐしたサンマと一緒に炊いた生姜を細切りにして煮汁をかけて混ぜて食べたらシメに最高でした!!

次回は寄島の2大海産物の牡蠣とワタリガニの季節なのでそのあたりのメニューが聞けたら嬉しいなと思っていますのでお楽しみに。


kamikokoroshuzo at 08:00|Permalink

2019年10月11日

蔵人最後の休日

嘉美心では再来週の頭からいよいよ搾りも始まり、仕込みも2日に一本新たに仕込む「半じまい」という体制になり、休みなくフルスロットルでの仕込みが始まります。

そこで蔵人達は先週と今週で最後の趣味の時間を満喫してきました。
今日はそんな風景を少しだけご紹介します。(需要あるかな😅)

まずは片岡ヒロ課長と柚木さん。最近ヒロ課長がバス釣りにハマって二人で仲良く釣りにでかけています。仕事ではヒロ課長が上司ですが、バス釣りでは柚木さんが師匠の師弟関係です。この日も二人でバス釣りに行ってきました。ヒロ課長は35cmの大物を、柚木さんは45cmの池の主(?)を釣り上げるという大釣果でした。

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           ヒロ課長が釣った35cmブラックバス

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           柚木さんの釣った池の主(?)

ツルさんは今年の夏に川﨑さんの友達からいただいたメダカをせっせと育てています。みゆきと呼ばれる珍しい白いメダカや錦鯉のようなメダカなどとてもキレイです。


EFFECTS


ツルさんは流石に育てるのが上手なのかまた子供が産まれそうと嬉しそうです。

私、石原もしばらくできなくなるかなと思い、燻製をしてきました。

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段ボールで冷燻器を自作してスモークサーモンとイカとタコの燻製を作ってみました。

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燻製と日本酒の相性も抜群で酒がすすむ、すすむ😅

写真はないですが白神副杜氏は玉ねぎや白菜、大根を植えるために畑仕事に汗を流し、川﨑さんはスマホデビューを果たしたので使い方を勉強中です。
そして我らが内倉杜氏はというと今季の仕込計画や麹の管理などで蔵人達より一足早く本番モードに入っています。

ということでこれから酒造りも本番に入ってまいります。
蔵人も英気を十分に養いましたので、皆様に喜んでいただけるようにこれからフルスロットルで励んでまいります!今年もどうぞよろしくお願いいたします!!

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kamikokoroshuzo at 12:10|Permalink

2019年09月13日

日本酒の加水について

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今回は少しまじめな内容を。

今とある事件をきっかけに今まで日本酒に水を加えているということを知らなかったという方達の一部から、日本酒は「水増しを行ってるの?」といった疑問があがっているようです。
こういう話が問題になるのも発信がうまくできていなかった蔵元にも責任の一端があるのではと思い書かせていただきましたので、ご一読いただき拡散にご協力いただければ幸いです。

まず最初に一言

「日本酒の加水は決して水増しの為におこなっているのではありません。目指している酒質にする為におこなっています」

すみません。二言になってしまいましたが、これだけは理解してほしいです。

なぜ日本酒に加水を行うのかというと目指すべき酒質にする為です。
日本酒というのはお酒の分類としてはワイン等と同じ「醸造酒」という分類に入るのですが、日本酒は醸造酒の中でもかなりアルコール度数の高いお酒です。加水を行う前の日本酒というのはアルコール度数が18度前後あり、高いものでは20度近くあるものも。
これはワインのアルコール度数が12-13度程度なことを考えるとかなり高いことがわかると思います。

醸造酒ではないですが最近流行っている酎ハイ類の「STRONG〜」という高アルコールを謳っているお酒も9%程度のアルコール度数です。
日本酒がアルコール度数が高いのは日本酒独自の並行複発酵という醸造方法によるものですが、話の本筋から外れるのでここでは割愛します。

このアルコール度数の高い日本酒を飲みやすいアルコール度数(大体15度前後)に調節することが加水の主な役割になってきます。
また、加水を行っていない日本酒は味わいや香りもとても濃淳なので、それを目指すべき酒質に調節するという役割もあります。

また、加水を行う前の日本酒がいいという方も当然おられると思います。そういった日本酒は「原酒」や「無加水」として表記してあることが多いのでそちらを参考に選んでいただければありがたいです。

ただ、ここで言いたいのは

「加水をしているお酒がいいとか、原酒がいいとかそういうことではなく、それらは個々人の好みであったり、その時の飲み方に合わせて選んでいただければいいのではないかということ。また、我々蔵元としては目指すべき酒質があり、それに合わせて加水を行ったり、行わなかったりしており、決して水増しのためではないですよ」

ということです。

皆様のこの問題への誤解が溶けて、日本酒をより楽しんでいただければ幸いです。
長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。


kamikokoroshuzo at 09:33|Permalink